山口県立萩美術館・浦上記念館|山口県萩市

特選鑑賞室

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収蔵する浮世絵の中から厳選した優品1点を
月替りでご紹介しています。

2024(令和6)年度

4月

絵師未詳
「花筏」

享保〜宝暦期(1716-1763) 横中判錦絵

桜の舞い散る中、振袖姿の侍女が貴人を載せた筏船の舵を取り進んでいます。紅を主体に筆彩色を行った紅絵。初期浮世絵の素朴さと中世的な画題が調和した典雅な作品。

画像:花筏

5月

歌川国芳
「東都富士見三十六景 佃沖晴天の不二」

弘化1年(1844)頃 横大判錦絵

江戸市中から富士山を望む風景画のシリーズ。北斎「富嶽三十六景」に触発された作品。佃沖の船から遠望する富士山は、半分を漁師の四ツ手網に透かし見るという奇抜な構図。

画像:歌川国芳「東都富士見三十六景 佃沖晴天の不二」

6月

飾北斎
「風流無くてなゝくせ 遠眼鏡」

享和期(1801-1803)頃 大判錦絵

北斎の希少な美人大首絵。無くて七癖とは誰にも癖があるという意味の諺。外出して遠眼鏡を覗く母娘は物見遊山癖か。細面の上品な顔立ちは、享和期の美人画の典型です。

画像:風流無くてなゝくせ 遠眼鏡

観覧料

一般300(240)円、学生200(160)円

70歳以上と18歳以下の方、および高等学校、中等教育学校、特別支援学校に在学する生徒は無料です。