旅みやげ第二集 月明の加茂湖(佐渡) たびみやげだいにしゅう つきあかりのかもこ さど
川瀬巴水 かわせはすい
- 大正10年(1921)
- 多色摺木版画 26.6×39.0㎝
- 当館蔵
やわらかな月光が降りそそぐ加茂湖。暗がりから、湖や畔の家々、山肌がおだやかに浮かび上がります。くすんだ青の色調は、夜の静けさを伝え、日中は湖へ漕ぎ出でていたであろう舟も、まるで眠っているかのようです。
よく見ると画面左には、上空へと飛んでゆく鳥がいます。静寂に包まれた世界に、さりげなく動きがもたらされているのは、巴水の遊び心なのかもしれません。
川瀬巴水(1883-1957)は、日本全国を旅し、行く先々で描いたスケッチをもとに作画するというスタイルで版画制作をつづけました。この作品は、大正10年2月の関西旅行、同年8月の北陸旅行の後、まもなく出版されたシリーズ「旅みやげ第二集」の一図です。
2026年5月26日(火)から6月28日(日)まで
コレクション展・浮世絵「郷愁の風景 ―川瀬巴水」にて出品
コレクション展・浮世絵「郷愁の風景 ―川瀬巴水」にて出品