灰釉五管瓶 かいゆうごかんへい
- 後漢時代 1〜3世紀
- 当館蔵 撮影:山﨑信一
壺の上部に五つの小壺が付くものを「五管瓶」と呼んでいます。こういった形は後漢時代にはじまり、中国陶磁史のなかでも特異な存在です。墓の副葬品として見つかることが多く、古代中国では、死者の魂はあの世でも存続すると考えがあり、これは死後の食糧を入れた倉を表現したもの、または被葬者の魂が安らかに宿るものとして埋葬されたと考えられています。そのためか、一番大きな口をもつ中央の小壺は、本体と通じており、内部はゆったりとした空間を持っています。このような形は日本陶磁にも見られ、古墳時代にはじまった須恵器で作られたものに同様の作例があります。
灰色の素地にかかる緑色をおびた釉薬は、植物の灰を釉薬の主成分とする灰釉【かいゆう】で、不均一に付いている様子から、焼成時に、窯内で薪の灰が自然にかかったものと思われます。
2026年5月26日(火)から2026年10月12日(月・祝)まで
コレクション展・東洋陶磁「古代中国のやきもの」にて出品
コレクション展・東洋陶磁「古代中国のやきもの」にて出品