婦人風俗尽 虫ぼし ふじんふうぞくづくし むしぼし
尾形月耕 おがたげっこう
- 明治24年(1891)
- 大判錦絵
- 当館蔵
旧暦の7月(新暦の7月下旬から9月上旬頃)には虫干しが行われ、書画、衣類、調度品などを陰干しして風を通し、虫害やカビを防ぎました。本作では部屋の一角に毛氈が敷かれ、その上に、普段は大切に保管されている品々が所狭しと並んでいます。少女は虫干しの手伝いをしているのでしょう。指を広げて箱をしっかりとつかむ仕草には、幼さが感じられます。
尾形月耕(1859-1920)は、菊池容斎などに影響を受けながら独学で絵を学びました。明治10年(1877)から錦絵を手掛けるようになり、大正初め頃まで活躍します。出版物の挿絵や日本画の分野でも精力的に活動し、画壇での存在を示しました。
2024年7月30日(火)から8月25日(日)まで
コレクション展・浮世絵「美人画の四季」にて出品
コレクション展・浮世絵「美人画の四季」にて出品