美人十二姿 なが月 びじんじゅうにすがた ながつき
右田年英 みぎたとしひで
- 明治34年(1901)
- 大判錦絵
- 当館蔵
野山に出かけ、紅葉した木々を眺めて楽しむ女性。髷【まげ】の髱【たぼ】(後頭部の下部)がたっぷりとしていることから、当時の女性ではなく、江戸時代前期の女性の姿が描かれていると考えられます。明治半ば頃には、江戸回顧の風潮が高まりを見せ、さまざまな絵師たちが時代考証を行いながら江戸の女性を描きました。
右田年英(1863-1925)は、現在の大分県に生まれ、上京して洋画を学んだ後、明治17年(1884)から月岡芳年の門人となりました。大正期まで活躍し、錦絵のほか新聞小説の挿絵や日本画を手掛けました。
2024年8月27日(火)から9月23日(月・祝)まで
コレクション展・浮世絵「美人画の四季」にて出品
コレクション展・浮世絵「美人画の四季」にて出品