美人十二姿 霜月 びじんじゅうにすがた しもつき
右田年英 みぎたとしひで
- 明治34年(1901)
- 大判錦絵
- 当館蔵
女性が読んでいるのは伊勢暦【いせごよみ】です。伊勢神宮の御師【おし】やその手代が、日本各地の檀那【だんな】回りを行う際に土産として配りました。伊勢暦には多数の項目が設けられ、その中には納音【なっちん】(干支を五行に分類し運勢を判断するもの)や、正月から十二月までの日毎の吉凶も記されていました。
また、この女性の着物の肩のあたりには、「寅」「卯」「辰」「巳」と干支の文字が大胆にあしらわれています。そろそろ来年のことを意識しはじめる…そんな十一月の気分が漂う作品です。
2024年10月29日(火)から11月24日(日)まで
コレクション展・浮世絵「美人画の四季」にて出品
コレクション展・浮世絵「美人画の四季」にて出品