白磁壼 はくじつぼ
![画像:[白磁壼]の画像](https://hum-web.jp/wp/wp-content/uploads/2025/05/da9fa5f72943a8665ceddbda15e6f62f.jpg)
- 朝鮮時代・17世紀後半~18世紀前半
- 当館蔵(松村實氏御遺族寄贈)
白磁壼は、朝鮮半島で作られた朝鮮王朝時代(1392〜1910)を代表するやきものです。白磁の清浄な雰囲気は、当時の国教であった儒教の教えに沿うものとして、祭祀【さいし】の場をはじめとするシーンで用いられました。さまざまな形の器がつくられ、なかでも本作品のような白磁の大きな壼は存在感を放っています。高さ40センチほどある大きさもその理由の一つですが、なんと言っても、ゆるやかにふくらむ胴部(壼を人の体に例えると腹部にあたる所)から感じる大らかさもその理由ではないでしょうか。このような大きな白磁壼は、韓国では「満月壼(タルハンアリ)」と呼ばれ、満月を想起させるような美しい名前を持っています。本作品も、夜空を明るく照らす月のような乳白色をしており、ふくよかな形との調和も見どころです。
2025年3月29日(土)から2025年6月22日(日)まで
コレクション展・東洋陶磁「日本人を魅了した韓国のやきもの」にて出品
コレクション展・東洋陶磁「日本人を魅了した韓国のやきもの」にて出品