青花牡丹唐草文鉢 せいかぼたんからくさもんばち
- 中国・景徳鎮官窯 明時代(宣徳在銘)・1426~1435年
- 当館蔵
中国陶磁の歴史の中でひときわ輝きを放つ「磁器」、そのなかでも青花磁器と呼ばれる清々しい青文様をもつうつわは、白い磁器の肌とのコントラストが大変美しいです。
本作品は、景徳鎮(中国江西省に所在)の官窯でつくられたうつわで、やや大ぶりの鉢の内面には柘榴文と、その周囲を囲む宝相華唐草文、雷文が、外面には波を表現した波濤文と二段状になった蓮弁文が描かれています。整然と配置された文様は緊張感があり、宮廷のためだけに陶磁器を焼造する官窯のものらしい威光を放っています。高台内には、二重圏線に囲まれて「大明宣徳年製」の銘が残されており、明代官窯の最盛期である宣徳年間(1426年~1435年)に作られた優品であることがわかります。
撮影:下瀬信雄
2024年4月22日(月)から2024年6月23日(日)まで
コレクション展・東洋陶磁「あこがれのうつわ―青花・五彩」にて出品
コレクション展・東洋陶磁「あこがれのうつわ―青花・五彩」にて出品