月岡芳年 新形三十六怪撰
2025年5月20日(火)~6月22日(日)
月岡芳年(1839-1892)は、歌川国芳(1797-1861)の門人で、浮世絵が終焉を迎える幕末から明治期にかけて活躍しました。画業のはじめには、師匠ゆずりの躍動感あふれる武者絵や、残虐な殺害シーンが印象的な血みどろ絵を手がけ、その後は新聞錦絵、歴史画、美人画など、さまざまなジャンルで実力を発揮していきます。
〈怪〉をテーマとする「新形三十六怪撰」は、芳年の最晩年の代表作です。本シリーズでは、伝説や歴史物語、謡曲に登場したり、歌舞伎や人形浄瑠璃、落語などを通じて市井の人々に親しまれたりした妖怪や幽霊が、いきいきと、時にはコミカルに表現されています。芳年ならではの繊細な描線や、豊かな色彩によって、妖怪や幽霊たちが醸し出す妖気をお楽しみください。
ギャラリートーク(担当学芸員による作品解説)
- 2025年6月14日(土)11:00~(約30分)
- 事前申込不要(要観覧券)

《新形三十六怪撰 おもゐつゝら》
明治25年(1892) 大判錦絵