開館30周年記念 特別企画 歌川広重 Ⅱ 東海道五十三次之内
2026年10月14日(水)~11月15日(日)
歌川広重【うたがわひろしげ】(1797-1858)の代表作「東海道五十三次内【とうかいどうごじゅうさんつぎのうち】」は、政治の中心地である江戸と天皇の居所である京都を結ぶ東海道に設けられた53の宿駅に、起点の江戸日本橋と終着地の京都三条大橋を加えた55宿の風景や風俗を描いた名所風景画のシリーズです。折からの旅行ブームや十返舎一九【じっぺんしゃいっく】の滑稽本『東海道中膝栗毛【とうかいどうちゅうひざくりげ】 』の流行などを背景に企画されたと考えられています。本シリーズは大好評となり、広重は名所風景画家としての地位を確立しました。
天保5年(1834)正月の年記をもつ序文と目録を備え、2冊の画帖に仕立てて販売したことから、同4年頃から出版を開始し、翌5年頃には全図が完成したと考えられます。
幕府の八朔御馬進献【はっさくおうましんけん】の行列に同行して上洛した広重が、道中で描き溜めたスケッチを元に本シリーズを制作したと伝えられてきましたが、近年は上洛に懐疑説が出されています。
いずれにしても、シリーズ全体を通じて、季節や天候によって変化する風景の中に、豊かな旅情が表現されている点は、広重の名所風景画の真骨頂です。
ギャラリートーク(担当学芸員による作品解説)
- 2026年10月24日(土)11:00~(約30分)
- 事前申込不要(要観覧券)
《東海道五十三次之内 庄野 白雨》
天保4~5年(1833~1834) 横大判錦絵